他の島にはない魅力が満載の隆起サンゴの島
沖縄本島から約400km。海上8kmを隔てた隣同士に南大東島と北大東島は存在します。
島の成り立ちは水深4000mの海底から立ち上がった火山の頂上にサンゴ礁が堆積し続け、さらに隆起を繰り返して出来ていった、世界でもあまり例を見ない珍しい島です。
また、島の文化も独特で八丈島の開拓者によって引き継がれた関東の文化と沖縄の文化がチャンプルー(混ざるの意)され、大東寿司や相撲・神社や神輿祭りなどが生み出された興味深い島なのです。
南大東島ってどんな島?
明治33年、八丈島出身の玉置半右衛門が有志とともに開拓に着手したことから始まった南大東島。開拓の目的はサトウキビの栽培で、以来、サトウキビの島として発展してきました。現在も島の約60%はサトウキビ畑となっています。
南大東島の魅力1 : 星の洞
これぞ南大東島が世界に誇る地球からの贈り物。星野洞は東洋一美しい鍾乳洞として、世界中の洞窟研究者から注目されています。大東諸島(北大東島・南大東島・無人島の沖大東島)は、赤道近くのニューギニア沖で海底火山として生まれ、プレートに乗って6000万年かかって3000kmも北上してくる間に、サンゴが堆積して誕生しました。周りは深さ4000mの太平洋で2000mの厚みの珊瑚性石灰岩でできている島なので、たくさんの鍾乳洞があります。その中で一番大きく美しく唯一観光洞として整備されているのが星野洞。地上差40m広さは約1000坪もあり、ほとんどが外気にふれることなく、まっ白い鍾乳石です。大規模で状態が良いので、世界的にも貴重とされています。
お問い合せ先 | 星野洞(大東観光商事) |
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所在地 | 沖縄県南大東村北 641 |
TEL | 09802-2-4333 |
営業時間 | 9:00~11:00、14:00~16:00 |
入場料 | 大人800円 小人350円 |
南大東島の魅力2 : ダイトウオオコウモリ
ダイトウオオコウモリは北・南大東島のみに生息する特有のコウモリで国指定の天然記念物です。一般的なイメージのコウモリと違ってキツネのような顔つきをしており、毛皮も白い部分が目立つ、とても表情のかわいいコウモリです。夜行性で木の実や花を食べる植物食のフルーツバットなので、昆虫を食べる小さなコウモリのように超音波は発しません。南大東島ではそんなダイトウオオコウモリを観察するナイトツアーがあります。
1月は繁殖期で大賑わい、2~3月は出産シーズンとなります。コノハズクやその他の生き物や島の生態など詳しいお話も聞くことができます。
お問い合せ先 | オフィスキーポイント |
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所在地 | 南大東村字在所52番地三島商事シェアオフィス101号 |
TEL | 090-5082-4949 |
料金 | 4,500円~(所要時間2~3時間) ※その他にも秘境探検ツアーなどあり。 |
南大東島の魅力3 : 南大東島の島酒・ラム酒工場見学
サトウキビを原料とするグレイスラムのラム酒。島で唯一の酒造所です。南西航空時代(現在はJTA)の旧南大東空港をリフォームして作り上げた工場は、飛行機マニアにとっても一見の価値あり。工場内には待合室の案内などもそのまま残されています。ラム酒は、現在2種類製造。手刈りしたサトウキビを一本一本丁寧に絞ったキビジュースを原料にした「緑ラベル(アグリコール)」はサトウキビの収穫時期に合わせて、一年に一度しか製造されない貴重なラム酒です。
「赤ラベル(コルコル)」は、糖蜜の一部を原料にし、素材の風味を生かすために、無添加・無着色に仕上げています。
どちらがお好みか、工場内を見学して試飲してみてください。度数は40度と25度。大きな貯蔵タンクに登って、発酵している様子も見ることもできます。工場内はサトウキビの甘いいい香り。事前に必ず連絡を入れてから行きましょう。
お問い合せ先 | 株式会社グレイスラム |
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所在地 | 南大東村字旧東39-1 |
TEL | 09802-2-4112営業時間:11:00~22:00(L.O.21:00) |
料金 | 工場見学無料 |
営業時間 | 9時~17時 |
定休日 | 土・日(但し、工場長が出勤しているときは見学対応可能。要連絡) |
北大東島ってどんな島?
那覇空港から約1時間10分でのフライトで到着する北大東島は、八丈島の玉置半右衛門が南大東島を開拓したその3年後の明治36年に上陸。南大東島と同じくサトウキビの栽培を始めましたが、肥料や火薬の材料となる燐やアルミの原料が採掘できることから、当時の島は4,000人もの住人が暮らす島として賑わっていました。今では採掘所は閉鎖されていますが燐鉱石貯蔵庫跡として観光スポットになっています。
北大東島の魅力1 : 絶景周遊道路をサイクリング!
島にはレンタカーもありますが、のどかな島の周遊道路・村道4号線を自転車で走ってみませんか?島の地図はホテルや役場、役場となりの観光案内所でもらえるので、地図を片手にのんびりゆっくり快適サイクリングで島巡するのも最高です。オススメスポットとしてまずは島の港に行ってみては。堆積してできたサンゴ礁が隆起してできた断崖絶壁の南北大東島では港が外海に面しているので船が港に接岸することができません。その為、南北大東島ではクレーンによって船を陸揚げしています。北大東島ではお昼の12時頃に3か所ある港のどちらかで陸揚げを見ることができます。これも島にいないと見ることができない景色のひとつなのです。また、一帯が天然記念物に指定され、貴重な植物の宝庫で長幕(ながはぐ)も絶景スポット。サンゴ礁が隆起してできた島の名残で、屏風を立てたように切り立った石灰岩の壁が1.5kmほど続いています。特殊な地形をなしていることから開発されずに現在までその姿を残しており、ヒメタニワタリなど貴重な植物が生息しています。その他、最果ての地の雰囲気が味わえる、日本最東端の碑などのポイントも要チェック!
村道4号線
海岸線を一周するこの道路は、目の前に海が広がり景観も良く、サイクリングするには最適です。
夕方にはウォーキングをする人もたくさんおり、村民の健康づくりにも役立っています。
北大東島の魅力2 : 絶海の孤島で夕日に癒やされる
島に来た観光客に北大東の人がお薦めするのが日が沈む夕暮れ時。特に西港緑地公園からの景色は格別です。近くには明治18年に日本領土として設置された国標(昭和12年にコンクリート製に再建)が建っており、夕日と相まってノスタルジックな風景が味わえます。何をすることもなく夕日を眺めるというのも日常の喧騒から離れた旅行の醍醐味と言えるでしょう。
場所:西港緑地公園
北大東島の魅力3 : 島の植物でうちわ作り体験!
北大東島の植物を使って、手作りのうちわ作り体験はいかがでしょうか?ガイドと一緒に島の祭りの会場となる大東宮周辺の自然林を散策しながら、村の木でもあるヤシの葉を自分で選び、それを材料にして自分だけのオリジナルのうちわをつくります。形、大きさも自分の好きなように。作った後は、家に持ち帰り、畳があれば畳の下に、なければ雑誌等で重石をしておけば、1~3カ月程経つと自然の色がつき、素敵なうちわが完成します。
お問い合せ先 | 株式会社フロンティアプラネット |
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所在地 | 北大東村字中野219 |
TEL | 098-023-4428 |
料金 | うちわ作り体験 3,000円 |
所要時間 | 2時間(要予約) |
北大東島の魅力4 : 北大東島の特産品
北大東島ブランドの月桃商品
かつては、サトウキビを守る防風林のような役割を果たすのが主たっだ北大東島の月桃ですが、近年では「月桃アイランド」を宣言し、島内挙げて化粧品などを中心に様々な商品の加工や開発に取り組んでいます。北大東島の月桃は抗菌作用や抗菌効果など多くの成分を含んでいて、様々な可能性を秘めています。加工施設も見学する事もでき、商品の購入は島内の「北大東空港」や宿泊施設「ハマユウ荘」でお買い求め頂けます。
お問い合せ先 | 月桃加工所(株式会社ECOMAP) |
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所在地 | 北大東村字中野295-1 |
TEL | 09802-3-4093(午前中は収穫作業の為、電話で出れないことがあるので、午後の連絡をオススメします。) |
定休日 | 土日祝祭日 |
お問い合せ先 | ハマユウ荘 |
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所在地 | 北大東村字中野152-9 |
TEL | 09802-3-4880 |
春イチバンの新じゃがいも
収穫時期が1月~3月の期間のうち約1ヶ月※と、希少価値が高い北大東島の「じゃがいも」。ほとんどが島内の消費や県外へ出荷される為、沖縄本島ではなかなかお目にかかることはできません。煮崩れが少なく煮物に向いているのですが新じゃがの食感を生かしてサラダにするのもオススメです。島内ではJA北大東の売店で収穫期間じゃがいもを販売しており、県外への郵送も受け付けています。
※台風の上陸状況によって、種植の時期が変わる為、毎年収穫時期が変化します。
お問い合せ先 | JAおきなわ北大東支店(売店) |
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所在地 | 北大東村字中野179-1 |
TEL | 09802-3-4316 |
営業時間 | 平日 8:00~18:00/土日祝祭日 8:00~17:00 |
定休日 | 大晦日・正月 |
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