沖縄離島の祭りをきっかけに
島旅をしてみよう

沖縄離島の祭りをきっかけに島旅をしてみよう

沖縄本島に旅したことがあっても、その先の周辺離島にはなかなか足をのばす機会が少ないかもしれない。そこでご提案したい。島々のイベントや祭りを一つの目的に旅をするというのはどうだろうか。季節ごとに、いくつかの島のおすすめ行事をご紹介したいと思う。

春は、伊江島のゆり祭りへ。

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もし大型連休のゴールデンウィークに沖縄を旅するなら、伊江島(いえじま)の「ゆり祭り」をおすすめしたい。 伊江島は本部(もとぶ)港からフェリーで30分ほど。伊江島に到着すると港からは祭り会場までバスが出ている他、レンタル自転車で行くのも良い。伊江島は周囲22.4キロメートルの島だが、ゆり祭りの会場までは直線で約5キロ、自転車で向かうには程良いくらいの距離なのだ。島のほぼ中央にそびえ立つ伊江島を象徴する城山(ぐすくやま)、通称「伊江島タッチュー」など、島の景観をじっくり眺めながらのサイクリングが楽しい。会場に辿り着くと、10万株ものテッポウユリが白い絨毯のように広がり、その純白の花の美しさ、そしてゆり独特の気品高い香りもほのかに漂ってきて魅了される。会期中の土日祝日には、会場内の舞台で伊江島の村踊りや民謡など、島独特の伝統芸能が堪能できるのも見どころになっている。(開催時期:2017年は4月22日(土) 〜5月7日(日)まで開催)

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夏は、全国でも珍しい渡名喜島の水上運動会

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沖縄の夏といえば、やっぱり海。沖縄の青い海を舞台にした行事で、全国的にも珍しいのが、渡名喜島(となきじま)で行われている水上運動会。渡名喜島に行くには、那覇の泊(とまり)港から出航する久米島(くめじま)行きのフェリーに乗ると、途中渡名喜島へ寄港する。那覇からフェリーで2時間前後のところにあり、村の人口は約380人の島。水上運動会は幼・小・中学生たちと村民のための運動会だが、綱引きなど種目によっては観光客を含め来場者は誰でも参加することができる、島を代表する一大イベントである。とくに何が珍しいのかというと、運動会のタイトルにヒントがある。そう、「水上」で行う運動会なのだ。陸上の運動場ではなく、港からフクギ並木の集落を通り抜けたところにある自然浜の東浜(あがりはま)が会場となる。子供たちによる水中玉入れ、水中騎馬戦、遠泳などが繰り広げられ、村民のみなさんが総出で声援を送りながら見守る光景が感動的だ。(開催時期:毎年6月下旬〜7月上旬の大潮の頃に開催予定)

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秋の風物詩・南大東島の豊年祭は沖縄の中でも独特

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沖縄の秋は、各地で様々な豊年祭が行われる。その中でも注目の祭りは、南大東島(みなみだいとうじま)と北大東島(きただいとうじま)の豊年祭だ。大東諸島は、沖縄本島から東へ約400キロメートル離れたところにあり、飛行機では約1時間の距離にある。僕が実際に行ったことがあるのは南大東島の豊年祭。特筆すべきは沖縄の文化と八丈島の文化が融合した祭りであること。なぜ沖縄なのに八丈島の文化もあるのかというと、1900年に南大東島を切り開いたのが八丈島出身の開拓団だったからだ。奉納相撲にいたっては、江戸相撲と沖縄角力(おきなわずもう)の両方が行われるのも珍しい。沖縄では珍しい神輿が担がれたり、ド派手な山車の行列などもあり、かなり見応えがある。奉納芸能で披露される大東太鼓は八丈太鼓が源流だ。琉球民謡の舞台もあり、沖縄県の中でもっとも独特な豊年祭を堪能できるのだ。(開催時期:毎年9月22日・23日の2日間)

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冬はホエールウォッチングフェスタ開催の座間味島へ。

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冬の沖縄観光の目玉として自信を持っておすすめしたいのが、ザトウクジラが訪れる時期限定の座間味村(ざまみそん)で開催されているホエールウォッチングフェスタ。慶良間諸島(けらましょとう)の座間味島の海といえば、もちろん夏も良いけど、冬場しか見られないホエールウォッチングも感動的だ。ホエールウォッチングは沖縄本島でも行っているが、座間味島のほうがクジラの遭遇率が高い。理由として座間味村の周辺海域は、ザトウクジラたちが恋をして出産、子育てをしやすい環境にあることと、クジラの出没を発見しやすい体制を整えていることがあげられる。ホエールウォッチング協会所属のホエールウォッチング船に連絡が入り次第、ピンポイントでその現場に直行できるので、最短距離で効率良くホエールウォッチングを楽しめる。世界最大の哺乳類のダイナミックなアクションを目の当たりにできるのが魅力だ。(開催時期:毎年12月下旬〜3月末まで)

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行事を通じて、その島の魅力を体感

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島旅をライフワークとしている私がおすすめするのは、祭りなどの日程に合わせて旅すること。なぜなら、沖縄には有人離島が39島あり、それぞれに個性や風習がある。その個性が一番発揮される瞬間を垣間みられるのが、 各島々の行事やイベントだから。それが伝統行事であれ、島の活性化のイベントであれ、一大行事を成功させるため、場合によっては何ヶ月も前から準備しはじめて本番に向けて昇華させる。そのため、島の人々が一致団結して取り組んでいる姿もまた感動的だ。沖縄では、年間を通してたくさんの祭事やイベントが行われていて、季節ごとに注目する行事がある。脈々と受け継がれている伝統行事などを通じて、島々の営みや魅力を体感できるのが面白い。島ごとの個性の違いや独自の文化を楽しんだり、他ではあまり見られない風習から学ばされることも多々あり、それが島旅を続ける原動力になっている。

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