いざ出発、絶景を愉しみながら宮古島地ビールを味わう

宮古島には、地元で製造・販売しているビールがあるという。地ビールは現地で飲むのがいちばんうまい。
というわけで、いざ出発しよう。

観光タクシーで安心・安全・楽ちんに島をめぐる。

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今日の「足」には、観光タクシーを呼んだ。行き先も道もおまかせなので安心・安全。しかも楽ちんだ。
そればかりか観光案内もしていただける。まさに一石四鳥だ。さっそく今日一番の目的地へ向かおう。

宮古のビール、その名も宮古島マイクロブルワリー。

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地ビール工場&店舗「宮古島マイクロブルワリー」へ。入り口のガラス戸に貼られたポスターに目が釘付けになった。「珊瑚の水仕込み」とのキャッチコピーがある。そこいらにあるビールとは、きっと一線を画しているにちがいない。期待に胸を躍らせて扉をくぐった。

ミネラルを豊富に含んだ地下水でビールはまろやか味に。

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「開業したのは2010年です。埼玉県でビールを製造していた方から設備を譲り受け、夫婦二人でスタートしました」と語るのは高橋美起さん。夫でブルワリー代表の正規さんが昔から大のビール好きだったこともあり、宮古島移住が決まった際「いっそ自分たちで作って販売しよう」と決意したそうだ。ちなみに設備一式を運びこむのには、コンテナが5台必要だったというから半端じゃない。
というところで、肝心のビールの話。珊瑚の水仕込みって、どういうことですか?
「宮古島の地下水は珊瑚礁で濾過されて、ミネラルをたっぷり含んでいます。だからビールもまろやかな味になるんです」なんて聞いていたら、喉がムズムズしてきた。カウンターにはすでに五本の瓶が並んでいる。

コーラルエールをゴグゴクすれば、喉が「うまい!」と絶叫する。

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どれにしようか迷ったあげく、「宮古島とぅりば コーラルエール」を選ぶ。栓を抜き、グラスに注いであおる。「うまいっ!」と、喉が叫んでいるようだ。ビール党には至福のひとときであります。
そうだ!素晴らしいアイデアがひらめいた。絶景を眺めながら飲めば、きっとうまさも三倍増しになるのでは?
残り4本のうち、特に気になる2本を購入し冷えた瓶ビールをクーラーボックスに詰めて、いっしょに絶景地めぐりをしよう。それだ! 即実行しよう!

腹ごしらえはやっぱり、地元のソウルフードで。

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気がつけばもうお昼どき。このへんで腹ごしらえしておきたい。そこで「くになか食堂」へ。ゴーヤーチャンプルー定食、野菜炒め定食、味噌汁定食など定食メニューが色々あったけど、ここはやっぱり、地元のソウルフードともいうべき宮古そばの一手でしょう。ガラス戸をガラガラあければ店は満員。壁には有名人の色紙がズラッと並ぶ。人気の証明だな。

ボリューミーな宮古そば、たちまち口が大喜びだ。

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中太の麺はもちもちした食感で、シンプルな塩味のスープとぴったりだ。口中がたちまち「おいしい、おいしい!」というような状態になる。味だけじゃなくて、このボリューミーさはどうだろう。なにしろかまぼこが二個と、分厚いソーキがこれまた二個のっているのだ。お腹がだんだん苦しくなってくる。うーむ、宮古そば、おそるべし!

天ぷら二個はあとのお楽しみにテイクアウト。

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まだおまけがあった。なんと別皿で天ぷらが二個ついている。野菜天ぷらとイカ天ぷらである。しかしまいったな、ちょっと食べきれない。といって残してしまってはバチが当たる。テイクアウトもOKというので、持ち帰りさせてもらった。

ダイナミックに海に突きだす岬。

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観光タクシーの運転手さんに最近の宮古島の動向などいろいろ話していただきながら、案内された場所はここ。
西平安名崎。宮古島北西端に突きだした岬である。
ゴツゴツした岩場に打ち寄せる波しぶきが、なんともダイナミックだ。
見れば岩場の上には、釣り人の姿もある。こんなスゴイところでフィッシングとは羨ましい。

西平安名崎から見るあの橋は何?

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おやっ、あの橋は?
ふと目をこらすと、海の上を真っすぐに伸びる橋が見えた。池間島へとつづく池間大橋だ。決めた。
せっかくだから渡ってみよう。

見どころいっぱい、また来てみたい池間島。

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全長1425メートルの橋を行く。鮮やかなエメラルドグリーンの海に目を奪われつつ、池間島に到着。島には色々な観光スポットがあるという。島で獲れた産物などが購入できる「池間ドライブイン」や、クジラの形をした大きな岩がある「フナクス海岸」などなど。
ふと気がつくと、道路の脇に「ヤシガニ保護区域」の看板があった。区域内では捕獲禁止なのだそうだ。どこかに歩いていないかと目をこらしたけれど、発見できなかった。いつかまた来てみたい。

白砂うちつづくビーチに、青いパラソル群が花開く。

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運転手さんにおすすめのビーチを尋ねると、南部の与那覇前浜ビーチに案内してくれた。
どこまでもうちつづく白い砂浜と、その向こうに広がるエメラルド色の海。「そうか、海というのはこういうものなのか」と、誰しもが納得の光景だろう。海の青さと砂の白とのコントラストが目に鮮やかだ。

白い小道をブラブラ、暑さが全身をつつみこむ。

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まだ時間があるので、小道をブラブラする。ギンギラギンの太陽の熱が全身をつつみこむ。ううっ、暑い。
ともかく暑い。こういう場所にはやはり、短パンにサンダルばきがぴったりだな。
この教訓は次回に活かすことにして、ぼちぼち車に戻ろう。

本日二つめの大橋を渡って、来間島へGO!

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前浜ビーチから海の向こうの島へと、長い橋が続いているのに気がついた。来間大橋だ。もともとは農道としてかけられたもので、全長1690メートル。宮古島では伊良部大橋についで、二番目の長さという。見たからには渡るしかありません。早速タクシーでGO、GO、GO!

真っ先に向かった竜宮城展望台は異国情緒もたっぷり。

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「ここぞ宮古島エリアきっての絶景スポット」と、とみに名高い竜宮城展望台。島の丘の上にあって、どこか中国朝風なたたずまいに異国情緒をそそられる。
しかしもっと気になるのは景観のほうである。本当に、噂どおりの見事な眺めなのか。期待に胸をはずませて一階から二階へ、二階から三階へと階段をのぼった。

眼下に広がる一大パノラマに言葉をなくす。

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噂は本当であった!
どうです、眼下に広がるこの光景。エメラルドグリーンからマリンブルーへとグラデーション状に変化していく海と、対岸の真っ白いビーチと、たった今渡ってきた来間大橋とが、一大パノラマのように見渡せる。綺麗、美しい、そんな当たり前の表現しか思い浮かばない。言葉をなくすとはこのことだろうな。

鯨が見える丘で、いよいよ念願を果たす。

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「え、絶景スポットですか。いいところがありますよ」と、運転手の新里さんが言う。で、今度は宮古島南東部のはずれを目指す。ほどなく。道路沿いにひかえる大きな石碑があった。ずばり「絶景展望 鯨が見える丘」と大書きされている。ここしかないぞ!
タクシーを降り、ビールを取りだす。今度は「シークァーサーヴァイツェン」を選んだ。栓を抜き、瓶ごとラッパ飲みする。フルーツフレーバー味の冷たいビールが喉を駆け下っていった。
先程持ち帰りして取っておいた天ぷらも一緒に食べる。沖縄の天ぷらは県外の天ぷらとは違ってフリッターのように衣が厚く、フワッとしてビールのお供に最高であった。
いよいよ念願を果たすことができたのだ。満足感でいっぱいになって、ふーっと大きく息をつく。
そのとき、遠くにある岬が目にうつった。せっかくだから行ってみよう。

東平安名崎で絶景地めぐりを締めくくる。

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全長2キロメートル、幅百数十メートルの岬・東平安名崎。細長い岬の東側は太平洋、西側は東シナ海、先端には白い灯台が建っている。いわば「最果ての絶景地」だ。
ここで最後に残った1本、苦くてかつ香ばしい「コーラルダーク」を飲みほして、ビール紀行の締めくくりとしようか。
思えば観光タクシーを活用したからこそ、これほど自由気ままな島めぐりができたのだ。
感謝の気持ちをこめて、いざ乾杯!

Information 基本情報

宮古島マイクロブルワリー

住所 沖縄県宮古島市平良久貝703-3
TEL 0980-79-0059
備考 【パブ営業日】 4月~11月:土曜・日曜
       12月~ 3月:要予約 曜
【パブ営業時間】17:00~20:00
※工場見学はやっておりません
URL http://www.mmb-craftbeer.jp/

くになか食堂

住所 沖縄県宮古島市平良東仲宗根38-1
TEL 0980-72-7894
備考
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