
透明度抜群の海が広がる座間味島。夜になると空いっぱいに星が瞬き、88ある星座のうち84もの星座を見ることができる島です。天の川や流れ星、小さな星々が寄り添うように瞬く昴(スバル)を肉眼でもはっきりと観測できるこの島は、星空保護区の認定を目指しています。
星が大好きな母の誕生日に、慶良間諸島の星空に包まれる母娘ふたり旅に出かけました。
母とふたり、一泊二日の島旅へ

那覇市の泊ふ頭ターミナル「とまりん」からは、座間味島行きのフェリーと高速船が運航しています。今回は、高速船「クイーンざまみ」に乗って出発!50分ほどで座間味島に到着です。

沖縄の離島を初めて訪れた母に、まずは美しいブルーグラデーションの海を見せたくて、人気の「古座間味ビーチ」へ。

ここは島を代表する二大ビーチのひとつ。今回訪れたのは9月ということもあり、マリンアクティビティや海水浴を楽しむ観光客で賑わっていました。
波打ち際には小さな巻き貝やサンゴの欠片がたくさんあり、まるで小さな宝探しをしているよう。美しい“ケラマブルー”の海を眺めながら、波音に包まれて、ゆるやかな時間が流れます。

座間味港に戻り、観光案内所「青のゆくる館」で涼んでいると、今晩のフォトツアーでお世話になる「フシヌヤーウチ」の山野 将太(やまの しょうた)さんに出会いました。夜の集合場所を確認し、ここでは一旦お別れ。
山野さんは星空案内人としてフォトツアーを開催していて、季節ごとの星の魅力を楽しくガイドしてくれます。

星空観察の予習をするため、港近くの「座間味村歴史文化・健康づくりセンター」にある「ドームシアター」に立ち寄り、プラネタリウムを鑑賞しました。
ここでは、座間味島で見ることができる季節ごとの星座や、沖縄に伝わる星の神話をアニメーションで楽しむことができます。
時間とともに表情を変える絶景を求めて、展望台めぐり

夜まで時間があるので、ドライブしながら展望台を巡ってみました。
座間味島には6つの展望台があり、時間帯や季節で移り変わる眺望を楽しむことができます。
まず訪れたのは島の北側にある「稲崎展望台」。
別名“クジラ展望台”とも呼ばれ、冬の時期はザトウクジラが泳ぐ様子を眺めることができる絶景スポットです。

目の前にはダイナミックなパノラマビューの大海原!渡名喜島や、遠くには久米島まで見渡せます。赤瓦屋根の東屋もあり、絶景を眺めながらのんびりと一休みするのにぴったりです。

お次は島の西側にある「神の浜展望台」へ。ここは美しいサンセットを望めるという人気のスポット。夕暮れ時には地元の人も集まり、夕日を眺めながら思い思いの時間を過ごしていました。島ならではの、のんびりとした空気感に心がほどけ、自然と癒されます。

心地よい風に包まれて、水平線に沈みゆく夕陽を目の前で眺める、なんとも贅沢なひと時。
オレンジ色に染まる光に照らされた母の横顔はとてもリラックスしていて気持ちよさそう。この後の星空フォトツアーでどんな表情を見ることができるのか楽しみです。
今回の旅のお楽しみ・星空フォトツアーへ

夕食後、山野さんと「阿真ビーチ」に集合していよいよ星空観測タイムです。
辺りは真っ暗。スマートフォンのライトで足元を照らしながら海沿いまで進みます。
砂浜に大きなブルーシートを敷いて寝転ぶと、視界いっぱいに広がる満天の星。
思わず「わぁ…!」と感嘆の声が漏れました。

山野さんがレーザーポインターを使って、南の島で観測できる季節ごとの星座や、ツアー参加者の星座をもとに、神話を交えて夜空の魅力をわかりやすく解説してくれます。
夏は「天の川」、秋口には「ペガススの大四辺形」、冬は「オリオン座」など、季節折々の星座を観測できるのも座間味島の魅力だと山野さんは言います。

星空観測のあとは、フォトツアーのメインイベント、記念撮影です。
星空撮影はカメラのシャッタースピードを遅く設定して撮るため、被写体がわずかでも動くとブレて写ってしまいます。
約10秒間、合図があるまでじっと動かずにポーズを取り続けます。腕がブレないように腰に手を添えたり、呼吸を整えながら手の向きを微調整したりと、いろいろなポーズに挑戦しました。
どんな風に撮れているのか、仕上がりが楽しみ!

こちらが山野さん撮影の一枚!今回のツアーは、星空カメラマンならではの素敵な画像のプレゼント付き。満天の星空をふたり占めしているような、記念の一枚が撮れました。
撮影中、何度も大きな流れ星がハッキリと見えて、母も私も子どものように大興奮!波の音を聴きながら、夜空に輝く星を眺める時間は非日常そのものです。
島ならではの大自然を五感で感じる、忘れられない一夜となりました。

翌朝、運が良ければウミガメに会えるとのことで、まだ人の少ない阿真ビーチへ散歩に出かけました。

残念ながらウミガメに出会うことはできませんでしたが、遠浅で波も穏やかなビーチは、いつまでもぼーっと眺めていたくなるような美しさ。
「次はホエールウォッチングと冬の星座を見に来ない?」という母の一言に、私も大きくうなずきました。
思い出に残る誕生日プレゼントとなった初めての母娘旅は、これからも続くふたりの特別な旅のひとつになりました。
Information 基本情報
フシヌヤーウチ
| 住所 | |
|---|---|
| TEL | 090-6866-9802 |
| 備考 | |
| URL | https://www.zamami-orenoyado2022.com/services-5 |

