宮古島と池間島を繋ぐ「池間大橋」
宮古島の北側に位置する池間島は 宮古空港から車で約30分で気軽に行ける離島だ。池間島へは宮古島から島を繋ぐ「池間大橋」を渡る。
大橋を渡った後、振り返る楽しみを
橋を渡り、宮古島方面を振り返ると青い海や白い砂浜など思わず息をのむほどの美しい景色が広がる。
池間大橋を渡ってすぐ右手には売店、食事処やトイレ休憩が出来る「池間島ドライブイン」がある。このエリアにある「池間島観光おみやげ店」は、脇から浜に降りることができたり、屋上には無料で上がれる展望台がある。
展望台からは海の向こう側に浮かぶ宮古島を中央に、左手に大神島、右手には伊良部島が見える。海の青さが1色ではなく、エメラルドブルーやコバルトブルーなど、幾つもの層になっており更に海が綺麗に見えた。展望台に吹き抜ける心地良い風を感じながら美しい島々を眺めた。
島の生活と密着した海辺
集落内に入ると、車などの往来もなく、とても穏やか。都会の雑踏とは真逆の静寂な佇まいがあった。そして、島にはプライベートビーチが点在し、集落のどこからでも徒歩5分程度で海に行くことができる。
その中でも池間公民館近くにある「マツヌブー」と呼ばれる浜は、島の人々に親しまれている浜辺。手つかずの自然浜はとても静か。天然の波の音をBGMに、読書してみるのも良い。思いにふけってみたり、ゆったりとした時間を過ごすことができた。
海や食の魅力を語る池間島の仲間さん
今回、薫製作りを教えて頂くのは、自称「池間島のジャック・スパロウ」こと仲間広二(なかまひろじ)さん。地元池間島への愛情がとても深く、人懐っこい笑顔と明るくて優しい人柄が印象的だ。ふだんは池間島観光協会で島内観光の企画やガイドを行っているので、池間島で釣りやガイド付きツアーを希望する際は、ぜひ仲間さんを訪ねてみよう。島の暮らしと密着したオリジナルツアーが楽しめるはずだ。
そのオリジナルツアーのひとつが、今回の薫製作り。「かつて池間島はカツオ漁が盛んで、薫製作りをしていた伝統がある。島に自生しているアダンの実を乾燥させて、薫製の燃料チップに使った特殊な薫製が主流」という。そんな池間島ならではの特徴的な薫製作りが体験できるのだ。
薫製にする魚も池間島の海で釣れる地魚だ。左側の開いた魚は「サダミ」(和名はキツネウオ)、となりは「グルクン」(和名はタカサゴ)。一番上の赤身の切り身は、なんと「サメ」! とてもユニークな顔ぶれではないだろうか!
薫製会場は、公民館横の通称「サミット会場」と呼ばれる広場で、日頃から島の人々の交流広場になっている。火をおこして、バーベキュー網に魚を並べ、手作りの薫製器をセットしたら、約1時間で薫製ができあがる。その間、島の方々との交流を楽しもう!
島の恵みを薫製でいただく、唯一無二の贅沢を
島の方々と交流を深めている間に薫製が完成!早速サメからいただいてみる。噛めば噛むほどに味わい深い。燻されて、魚の旨味がぎゅっと濃縮されているようだ。何より、サミット会場前の穏やかなミジュンマ湾を眺めながら、手作りの燻製を味わうのはまた格別だ。サミット会場には、1日のうち何回かは島の方々が自然と集まってくる。お年寄りと会話すると、地元の人しか知らない情報や島の自然にまつわる知識など色々と教えていただいた。最初は何気ない会話からでもいいので、ゆんたく(おしゃべり)を楽しんでみよう。
池間島の地魚の薫製は、現在特産品として開発中。まだ非売品なのでこの薫製作り体験でしか試食できないというとても贅沢な体験だ。思い出作りに島の珍味を味わってみてはいかがだろうか。
池間島は夜も魅力がいっぱい!
池間島の魅力は昼間だけではない。夜の海辺も美しい。月明かりに照らされた海が宝石のように煌めき、暗がりの中で聞こえてくるさざ波の音も気持ち良い。オカガニの産卵の時期には、その海に向かって大移動する姿を見ることもできる。
「多くの野生生物が夜行性のため、夜間だからこそ自然の生き物たちを身近に体感できるのがこのナイトツアー。ぜひ一度体験して頂きたい」と、仲間さんは語る。そんなことを聞くと、わくわくと期待感が高まる。これから、どんな生き物たちと出会えるのだろうか。
海に抜ける途中の道では、ホタルに出会えることもある。人工の明かりが届かない場所では、満天の星空はとても綺麗。夜の幻想的な雰囲気に酔いしれてみよう。
そして、ナイトツアーで一番人気の生き物といえば、ヤシガニだ。池間島にはヤシガニ保護区があるので、天然のヤシガニと遭遇することができるのだ。
地元のガイドさんだからこそ知っている穴場スポットに案内してもらえるので、是非一緒に観察を楽しもう!
離島上級者にこそ体験して欲しい魅力が詰まった島!
池間島ならではの島の魅力を堪能できたのは、仲間さんが考案したオリジナルのローカルツアーだからこそ。
この体験を通して出会った島の方々との交流は島旅の醍醐味のひとつでもあり貴重な経験だ。
お世話になった方々との思い出ができると、いつかまた訪れてみたくなる。
まるで、もうひとつのふるさとができたみたいだ。
池間島での「島にまた帰ってきたくなるような」交流や体験はあなたの人生や心を豊かにするようなかけがえのないものになるだろう。
Information 基本情報
池間島観光協会
住所 | |
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TEL | 090-4969-7280 |
備考 | 島巡り+薫製作り体験 5,000円 薫製作り体験 4,000円 ナイトツアー 3,000円 海遊び 4,000円 |
URL | https://ameblo.jp/ikemajimakankoukyoukai/ |