沖縄本島・北部にある本部港から、フェリーに乗って向かったのは平らな島に三角形の山がぴょこんと突き出た伊江島。ほんの30分の船旅で到着する島には、写真映えするスポットがあったり、大物狙いができる釣り場が点在するなど、観光と釣りを一緒に楽しめる。どんな景色と出会えて、どんな大物が釣れるのか。妄想を膨らませているうちに、伊江島へ到着した。

島で見つけたフォトジェニックスポット

まずは、島のことを知ろうと観光からスタート。移動手段に選んだのは電動ミニカー。港のすぐそばにあるレンタルサイクルショップで貸し出していて、電気で走るから環境にもやさしい。ミニ四駆のようなデザインもかっこよく、屋根やドアがないので全身で風を受けながらアクティブに島めぐりができそう。目指すは、島で一番高い城山（ぐすくやま）。

島では「タッチュー」の愛称で呼ばれている城山は、標高172メートル。島のシンボルは、中腹までは車で登ることができるが、その後は291段の階段で頂上へ。

予想以上に体力を使ったけど、頂上には疲れも吹っ飛ぶ光景が待っていた。360度、ぐるっと見渡してみると目に飛び込んできたのは大海原や遠くに見える沖縄本島のシルエット。この風景は、パノラマ写真に残しておこう。

そして、もうひとつ写真に収めておきたい場所が。島の西側にあるニャティヤ洞の奥にあるハート形の穴。見る角度によって形が変わるので、自分だけのハートを見つけるのも楽しそう。ニャティヤ洞は、中に置かれている力石を女性が持ち上げると子宝に恵まれるという。戦争中には防空壕として多くの島民の命を救った聖地として、今でも大切にされている。

今度は島の東側にある伊江ビーチへと行ってみた。ここには、インスタ映えする人気スポットがある。それは浜辺に作られた大きなブランコ。伊江ビーチは、白い砂浜が1キロも続く美しいビーチ。ブランコは海に向かって立っていて、昼間は真っ青な海をバックに、夕方は茜色に染まった空が背景になって、どの時間帯でもフォトジェニックな一枚が撮れそう。

島めぐりを楽しんだ後は、お待ちかねの夕食。今回は、海辺でのバーベキューをチョイス。海の家「にしんすに」には、いろんなコースメニューが用意されているが、ブランド牛の伊江牛ははずせない。エビや魚、チキンなどを組み合わせてもOK。炭火で焼いてくれるので、素材の持ち味が一層、引き立つ。海を見ながらのバーベキューに、心もお腹も大満足！

朝から夕方まで、存分に釣りを楽しむ！

翌日は、朝から釣りを楽しもうと決めていた。早起きして阿良の浜で朝釣りへ。時刻は5時30分。タマン（ハマフエフキ）やミーバイ（ハタ）、時には小さな魚を追いかけてきた大型魚のガーラ（カスミアジ）も狙えるポイントらしい。
静かな海に向かって釣り竿を投げ、ぼんやりと浮きを見ながら魚を待つ。なかなかヒットしないけど、海風が気持ちよくて、待っていることも苦にならない。朝釣りに夢中になっていると、空が明るくなってきた。本格的な沖釣りに出かけよう！

沖釣りに行く前に、釣具店に立ち寄る。島には1店だけ釣具店があるので、必要なものを買い足しておく。そして予約したチャーター船に乗って沖へGO！船長さんが、その日の風や潮の流れを注意深く確認しながら、いいポイントを探してくれる。この日はあまり遠くまで行かずに、近場でチャレンジ。最初にゲットしたのはクチナジ（イソフエフキ）。沖縄ではよく見かける魚らしい。

次に釣り上げたのはアカハタ。船からはバラハタなども見えた。船長さんによると浅場でも高級魚のアカジン（スジアラ）等の大物が釣れることもあるそう。釣り上げるイメージを描きながら、あとは当たりを待つばかり。

釣りに夢中になっていると、あっという間に帰りのフェリーの時間が迫ってきた。「最後のひと流し、大物を狙おう！」と船長さんが移動したポイントは水深15メートル前後で、大物の実績があるらしい。「大物の反応が出ているよ！」と興奮気味の船長さんの声に押されて、釣り糸を垂らして必死に誘ってみたものの、なかなか食いついてくれず、残念ながらタイムアップ。
季節によっていろいろな魚と出合えるというので、楽しみは次の機会に取っておくことに。伊江島は小さな島だけど、見どころもたくさんあったし、釣りも存分に楽しめた。今度は大物を釣り上げたいと思いながら、フェリーへ乗り込んだ。

出典記事：TSURINEWS