伊平屋島の「リトリートプログラム」で極上の癒しを体験

リトリートとは、日々の喧騒から遠く離れ、いつもとは違う体験を行うことで心身ともに疲れを癒し、健康的な毎日を送るための糧になる旅のことを指します。今回は新しく伊平屋島(いへやじま)に誕生した「リトリートプログラム」を体験。イヘヤブルーと評される美しい海を中心とした“極上の癒し”を紹介します。

 

伊平屋島までのアクセス方法

沖縄本島から伊平屋島までは船で渡ります。沖縄本島北部・今帰仁村(なきじんそん)にある運天(うんてん)港からフェリーで約1時間20分の船路です。日々の仕事の疲れからか船の移動中はウトウトと眠りについていると、あっという間に島に到着していました。港には今回のプログラムを提供している伊平屋島観光協会の横溝さんがお出迎え。早速、船に乗って伊平屋島の美しい海に癒されるプログラムからスタートすると聞き、心踊りながら港まで向かいます。 

 

マリンウェルネスで母なる海からパワーをもらう

港から船が出航。伊平屋島の海はとにかくブルーが美しい。伊平屋島と野甫(のほ)島を繋ぐ「野甫大橋」を眺めながらクルージングを楽しみます。

海の透明度は高く、船の上から悠々と海の中を泳ぐ魚たちやサンゴ礁を眺めることができました。潮風を体いっぱいに浴びながら、どこまでも青く続く伊平屋島の海を眺めると、これだけで心が洗われるような穏やかな気持ちになります。

横溝さんから「海に入りたくなったら入っていいよ」と言われ、迷わず海へ飛び込みます。レンタルしたウェットスーツを身に着け、イヘヤブルー輝く海の中へ。海の中ではフローティングと呼ばれるマリンウェルネスを体験します。

水の特性である「浮力(フローティング)」を利用することで重力から解放されリラクゼーション効果が生まれます。ストレスが軽減されることで、交感神経の緊張が緩和され血圧の低下などの効果が期待できます。またミネラルが豊富に含まれた海水に体を浸かることで、自律神経を整えたり新陳代謝を高めたりする効果があるとされています。潮風と日差しが心地良く、段々と力が抜けて漂う様は海に浮かぶヤシの実のよう。たしかに波に揺られながらプカプカと浮かんでいるだけで、思わず眠りそうになるほど気持ちがいい。

フローティングだけでなく、希望をすればそのままシュノーケリングやスキンダイビングを行うこともできます。海の中はサンゴが連なるテーブルサンゴがたくさんあり、色鮮やかな魚たちを見ることができますよ。

船から上がると船長さんがサザエのつぼ焼きと温かいもずくのスープを用意してくれました。なんとも嬉しいサプライズ。島の恵みをありがたくいただきます。

少し冷えた体にもずくスープの温かさが染みわたります。サザエのつぼ焼きは、熱々の身をはふはふしながら口の中に入れると磯の香りがふわっと広がり、コリコリとした食感とサザエのエキスと醤油のうま味、そしてほんのりとした苦みのハーモニーがたまらなくおいしい。海からパワーをたくさんもらう特別な時間を過ごせました。

 

夜にかけてのチルタイム。島での癒し時間は続く

港まで戻り着替えを済ませると、すっかり日は傾きサンセットタイムに。ザザーっと心地良く聞こえてくるさざ波をBGMに、野甫島に沈む夕日をただただぼーっと眺めます。島では移ろう景色でさえ究極の癒しとなるのです。

日が沈みあたりが真っ暗になると、ランタンと焚火の灯りが心を癒す「ランタントーク」がスタートします。焚火を囲いながら今日あった出来事や感じたことを振り返ることで、日々の仕事のことや不安を一切忘れて没頭し「今」だけに集中できる空間を作ります。日常を忘れる時間を作ることで、頭の中が空っぽになりスッキリとした気持ちになります。

ふと空を見上げると満天の星空がお出迎え。そのまま寝そべり、天の川を流れる美しい星たちを眺めます。時折、美しい光が尾を引く流れ星を見るたびに「この瞬間がずっと続けばいいのに」と、そっと心に願う私がいました。

 

島の2日目は少しアクティブに。島の癒しスポットを巡る

2日目は伊平屋島観光協会からE-BIKE(電動アシスト付き自転車)をお借りして、島のスポットを巡ります。横溝さんから自転車の操作のレクチャーを受けて、いざ出発。

電動アシスト付きなので、坂道も関係なくスイスイと負担なく進みます。美しい海を眼下に眺めながら、野甫大橋を渡って野甫島へ。少し体を動かすことで、リフレッシュした気分になります。

1713年に完成した「琉球国由来記」によれば、伊平屋村内には13か所の御嶽(うたき)があるとされています。これらの御嶽のなかで、公儀祈願所(琉球王国が設置した祈願所)は6か所あり、伊平屋島の我喜屋に1か所、田名に2か所、野甫島の野甫には3か所あります。野甫の御嶽は全て公儀祈願所として扱われ三嶽(ミタキ)とも呼ばれています。

そのうちのひとつが「辯之嶽(べんぬうたき)」です。以前は石積みでしたが、台風で壊されたため、現在はコンクリートで作り直されており、側に積んでいた石は以前のもの。島の聖地で祈りを捧げ、パワーをもらいます。御嶽は神聖な場所なので、訪れる際は挨拶や感謝を忘れずに伝え、御嶽にあるものは持って帰らないなど、マナーを守り見学しましょう。

伊平屋島に戻り、国の特別天然記念物に指定されている「伊平屋島の念頭平松」へ。樹齢は300年以上で、そのスケールの大きさと迫力を感じることができます。名前の由来は正しくはわかっていませんが、由来のひとつに念頭平松が植えられたあと、朝夕にお祈りをして祈願を行い、それでいつしか「ニントゥウ」「ネントウ」と呼ばれるようになったとの言い伝えが残っています。

伊平屋島の念頭平松の近くには「クマヤ洞窟」があります。ここは浸食によってできた珪岩質の洞窟で、天の岩戸伝説が残る神秘的な場所となっています。岩の隙間から美しい陽の光が差し込み、その神々しい雰囲気を演出しています。日の光が洞窟内に強く差し込んだ瞬間は、まるで島にお出迎えされたような、謙虚な気持ちになりました。

光がカーテンのように揺らめく美しい光景。2日目も島の自然や御嶽から癒しやパワーをもらうことができました。

今回のリトリートプログラムを体験して、伊平屋島の自然と一体になり、美しい景色に癒されたり。また日常を忘れる「煩悩の時間」を設けることで、自分自身と向き合い心と体を整うことができました。また明日から頑張れる活力を、ここ伊平屋島でリトリートしてみませんか。

 

 

 

Information 基本情報

一般社団法人 伊平屋島観光協会

住所 沖縄県島尻郡伊平屋村我喜屋217-27
TEL 0980-46-2526
備考 ※リトリートプログラムについては担当の横溝さんまでお問い合わせください
URL http://www.iheyazima-kankou.jp/
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