写真提供:石垣島天文台
星空にまつわる民話や伝説が多く残っている石垣島。先人たちは、古から星を田植えや収穫時期の道しるべとしてきたと言われています。別名「星の島」といわれる石垣島の星空は、まさに格別。88ある星座のうち、ここでは84の星座を見る事ができます。また、石垣島を中心とした八重山諸島は日本上空を流れるジェット気流から外れているため、大気のゆらぎが少なく、星の光が地上に届きやすくなるのです。※ジェット気流とは・・対流圏上層に位置する強い偏西風の流れのことを言います。
曲がりくねった山道を車で約10分程度いくと、石垣島天文台に到着!
天文台への道はカーナビなどで表示されないケースがありますので、そのまま頂上まで行きましょう。そうすると看板と駐車場にたどり着くことができます。駐車場に車を置いて2分くらい坂道を歩くと天文台にたどり着きます。普通の車は天文台の入口までは車で入ることができません。
※坂道を上がれない方は、天文台に連絡すると入口まで車で上がることも可能です。
施設に到着したら、まずは星の勉強ができる「星空学びの部屋」で星空や宇宙、月などの姿やその誕生の瞬間を「4D2U」と呼ばれる国立天文台が開発した天文研究用の最新映像システムで見ることができます。こちらは1日1回毎日開催中(15:00〜15:30、1回30分、無料、定員30名)ですが、事前予約が必要なのでお忘れなく。
「4D2U」システム映像を見る際は最新の3Dメガネをつけて鑑賞します。まるで今からSF映画を観るようなワクワク感!準備が整ったところで、200インチのスクリーンに映し出される映像と共に、星や宇宙について天文台の先生が説明をしてくれます。
続いて実際に望遠鏡を使って星を見てみましょう!石垣島天文台では、九州・沖縄で最大(口径105㎝)のむりかぶし望遠鏡を採用しています。この望遠鏡を使った天体観望会が、毎週土日に開催されています。他ではなかなか体験できない迫力ある映像で、普段は見られない土星の環(わ)や、木星の縞模様も楽しめます。
さて、いったいどんな星空が待ち受けているのでしょう!見ると長生きができるというカノーブス(南極老人)は見えるのでしょうか?オーストラリアなど南半球でしか見ることができないと言われている南十字星は??一等星の全てが見える八重山ならではの好環境に期待が膨らみます。
望遠鏡の下に、鮮やかな黄色に映えるミンサー織りの模様を発見!首里で高級な色とされる黄色は、「お客様を出迎える時の色」とされています。そしてミンサー織りの柄は、地元の高校生がいつまでもこの天文台が長く続くようにと、思いを込めて描いたというストーリーがあるということです。
そんな地元の人たちの温かい愛情が、石垣島天文台を守っているのかもしれませんね。
望遠鏡の設置されている直径8メートルの半球状ドームが開くと、強い光を放つ星々が空一面に広がります。思わず息をのむ美しさと、今にもこぼれ落ちそうな満天の星空に、感動を覚えます。天体観望会は、一夜2回(1回30分)開催、事前のお申し込みが必要です。
詳しくはホームページで確認を。http://www.miz.nao.ac.jp/ishigaki/
石垣天文台で星について学んだ夜は実際の星空を見にいきましょう。
石垣島で有名な景勝地である川平湾の夜は、波の音しか聞こえない幻想的な空間が広がり、海一面に広がる夜光虫も見ることができます。そして見渡す空の、またずーっと上空で輝き続ける星たちに思いを馳せ、ロマンチックな気分に酔うことができるはずです。
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お問い合せ先 | 石垣島天文台 【今回の取材先】 |
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所在地 | 沖縄県石垣市新川1024-1 |
TEL | 0980-88-0013 |
お問い合せ先 | 海講座 【今回の取材先】 |
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所在地 | 沖縄県石垣市 石垣島川平1287-97 |
TEL | 0980-88-2434 |
おおよその所要時間:約60分