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渡名喜島で釣り体験&釣った魚をその日にいただく幸せな時間

泊港(那覇市)からおよそ2時間、直行便は無く、久米島往来フェリーのみで行ける、近くて遠い離島「渡名喜島(となきじま)」。周囲約12.5km、渡名喜村の一村一島で、約400人の島民が、ひっそりと暮らしています。

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名物といえば、大正時代から90年余りも続く清掃活動「朝起き会」。週に3回、早起きした島の小中学生を中心に 白砂の道を掃き清める、他の離島には無い古き良き伝統です。渡名喜島には観光施設やダイビングショップも無く、文字通り、素朴な離島と言えるでしょう。しかしそれは、沖縄の失われしつつある原風景が緩やかに残る、言わば“最後の離島”の姿なのかもしれません。

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そんな、渡名喜島最大の見所は、やはり赤瓦古民家で構成される古の集落です。2000年5月、渡名喜村の集落域は、(沖縄県内では竹富島に次いで二番目となる)国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。これにより、伝統的家屋を中心に集落全体に本格的な保全事業が進められ、現在もフクギ並木や石垣、白砂による小路などの貴重で美しい佇まいが残ります。

また、それに先立つ1997年には、島全体及び周辺海域は「渡名喜県立自然公園」として指定されています。手付かずのまま広がる島の大自然は迫力満点!もちろん、数多のウミガメたちが暮らす透き通った美ら海(ちゅらうみ)も特筆ものです。この海を堪能するには、シュノーケリングに興じたいところですが、水温の低いオフシーズンはさすがに厳しめ…。そこで、「釣り」に挑戦してみてはいかがでしょう?
釣った魚を夕食でいただけるという、ちょっと素敵なサービスも見つけました。

古の沖縄と豊かな自然、そして自らの手で釣り上げた鮮魚でいただく夕食…。素朴な離島ならではの幸せな時間に、ゆるりと浸ってみませんか?

旅の拠点は体験コンテンツ充実の赤瓦古民家宿

島に着いたら、まずは宿で一休み。島内に4つある宿泊施設でおすすめは、『赤瓦の宿 ふくぎ屋』です。朝晩の食事をいただく『食堂ふくぎ』を中心とし、築数十年からなる計8つの一棟建て(宿泊できるのは6棟で全て貸切)が、集落内各所に点在するという、ちょっと変わったスタイルが特徴。その成り立ちは、2001〜2002年度の「渡名喜村伝統集落しまおこし事業」で、使用されなくなった赤瓦古民家を修復されたもの。現在は、体験滞在交流や各種体験学習の施設として、見事に蘇ったという訳です。昔ながらの世界観を残しつつも、中は綺麗にリフォームされ、快適なステイをお約束。

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島出身のオーナー・南風原 豊(はえばる ゆたか)さんが、文化や風習など、島のあれこれを丁寧にお話してくれます。食堂や宿の経営を通して村の活性化に尽力する南風原さんは、実は釣りの達人でもあります。毎晩の夕飯に並ぶ豪華な“海の幸”は9割方、南風原さん自らが、その日に釣り上げた新鮮なネタによるものです。

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ふくぎ屋のもう一つの魅力は、山菜採りやナイトツアーなど様々なオプション。中でも、ダントツ人気はやはり達人・南風原さんの指導に基づく「釣り体験」。自ら釣った魚を、その日の夕食でいただけるという、楽しく遊べて美味しくいただける一石二鳥な魅惑のコンテンツ。これは挑戦しない手はありませんね!

※「釣り体験」は、所要~3時間程度、3名より開催。3泊以上の宿泊客に限り1回は無料、それ以外は各2,500円(餌・仕掛け・保険・組合手数利用・消費税込み)です。要予約(特に、宿泊予定の方は予め「釣り希望」と伝えておきましょう)。但し、天候や海況により中止となる場合もあります。

達人の指導で釣り初心者でも大漁間違いなし!

釣りの種類は、大きく2つ。「ボートフィッシング」と「リーフフィッシング」。今回は、わくわくのボートフィッシングに挑戦です。
渡名喜漁港から出航しますが、ポイントや狙いは当日の潮目や時間帯で変わってきます。この日は午前9時、港から数分のポイントで一本目を開始。まずは「サビキ釣り」で、沖縄県の県魚・グルクン(和名:タカサゴ)を狙います。まずは達人から、一連の流れをレクチャー。仕掛けや餌の取り付けは全てお任せなので、初心者でも安心です。

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一通り教わったら、早速糸を垂らし、待つこと数分…。すぐに当たりらしき反応はあるも、餌を食べられては逃げられる…という状態が続きます。しかし、達人の言われた通りにこなす内に、少しずつ塩梅が分かってきます。“向こう合わせ(魚が食いついて勝手にハリに掛かること)”でじっくり待ちつつ、上下に煽りを何度か繰り返すうちに、とうとうフィッシュオン!バレない(逃げられない)ように慌てずゆっくり丁寧に、それでいて確実にリールを巻き上げると、姿を見せる活きの良い青い魚体、グルクンとご対面です!…あれ?グルクンといえば真っ赤なイメージですが、真っ青?聞けば、本来グルクンは青色で、興奮すると赤く変色するとのこと。なるほど〜と軽く驚きつつ、徐々にコツをつかみ、次々とゲットしていきました。

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餌のオキアミが切れたところで、ポイントを少し移動。次に狙うは、高級魚で知られる大物のアカジンミーバイ(和名:スジアラ)。こちらは、カツオのハラゴ(お腹部分の切り身)を餌にした「底釣り」です。珊瑚の群生する海底で、餌を引っ張って魚に食い付かせるという、難しいアクションが必要となります。そう、こちらはひたすら根掛かりとの勝負です…。何度も仕掛けが海底に引っかかっては、達人に外してもらいます。これを根気よく、何度も何度も繰り返すうちに、とうとうヒット!先ほどのグルクンとは全く異なり、ものすごい力で引かれます。かなりの大物の予感!ファイトすること数分、真っ赤な獲物がついに浮上してきました。一気に引き揚げて船上へ。那覇市内の市場では一匹2,000円にもなる紅の全身に、ひたすら感動です!

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という具合で、たっぷりボートフィッシングを堪能することおよそ2時間。喜びと満足感に包まれ、体験終了。宿に戻り、釣果を確認。ご覧ください。この色とりどりで豪華な顔ぶれを!達人指導の元とは言え、初心者でもこれだけの釣果に、笑いが止まりません。夕食でこれらを捌く達人も、張り切って厨房に向かいました。ああ、夜が待ち遠しい!

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ところで、水温の高いオンシーズン、大潮の干潮時にばっちり当たれば、リーフフィッシング&潮干狩りも体験できます!挑戦したい方は、予め潮見表を眺めつつ、予約状況も含めて早めにお電話でお問い合わせを。濡れてもいい水着やラッシュガード、滑らないウォーターシューズなどをご持参下さいね。

昼食後は集落を散歩しつつ元気があれば高台へ

もちろんボートフィッシングは、なかなかの体力勝負。釣りが終わって、宿に戻ったら、シャワーを浴びて一休み。食堂ふくぎ屋にてランチを済ませ、午後はゆるりと集落をお散歩です。古いものでは樹齢300年にもなるフクギの屋敷林や、背の低い石垣…。サラサラとした白砂の小路に連なる沖縄の原風景に、エキサイティングな午前中とは間逆の静粛なひとときが、緩やかに過ぎていきます。集落は、南北におよそ200〜500m、東西600mと、一時間歩けば一巡りできるでしょう。ところで集落を歩いていると、それぞれの古民家に、何か違和感を覚えるかもしれません。よくよく目を凝らすと、なんと各建屋はいずれも、道よりも低い位置に建造されているのです。これは、島を吹き抜ける強風や台風対策として、伝統的に取り入れられた、渡名喜島ならではの独特な構造で、何とも不思議な景観を形成しています。

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また、時間と体力が残っていれば、ふくぎ食堂から徒歩数分、集落東外れの北側にある高台、島随一の信仰場『里御嶽(サトウドゥン)』にも足を運んでみましょう。その途上にある『上ノ手展望台』からは、麓の集落に加え、自然公園・渡名喜島の美しい東岸を一望できますよ。

釣り上げた魚が豪華に並ぶ贅沢な夕食に舌鼓を打つ

いよいよお待ちかね、夕食のお時間がやって来ました。

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先ほど釣り上げた大漁の魚が、こぞって食卓に並びます。主役はもちろんグルクン。定番の唐揚げが、お盆のど真ん中にドーンと鎮座します。しかも、なんと刺身で登場!沖縄料理店に行ったことある方は、ピンと来るかもしれませんが、グルクンは刺身でお目にかかることはあまりありません。数時間でふやけてしまう肉質の為、刺身用鮮魚として流通に乗せるのは難しいのです。従って、街のスーパーに並ぶことはまず無く、運良く沖縄料理店で見かけた場合でも、それなりの高額で提供されています。それほど珍しい、そして貴重な料理なのです。そして、真っ赤な大物「アカジンミーバイ」は魚汁(お魚のお吸い物)として登場です。加えて、達人が別のポイントで釣り上げたカツオの刺身も添えられていました。つい先程まで大海原を泳ぎ回っていた色とりどりの海の幸…。その新鮮な味覚は格別という一言に尽きるでしょう。もちろん、自らの手で釣り上げたという嬉しい要素が加われば、その美味しさは何十倍にも膨れ上がります。友人やご家族と、ビールで乾杯!旅の疲れが一気に癒やされる瞬間です。

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美味しい夕飯でお腹が満たされたら、夜のお散歩で、夕涼み。渡名喜島の夜の名物、フットライトは、言葉では表現できない程に幻想的。これを見ずして、渡名喜島に来たとは言えません。遠く聞こえる潮騒と、仄明かりに包まれた離島の夜が、何処か懐かしく、穏やかに更けていくのでした。

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赤瓦の宿 ふくぎ屋

住所 沖縄県島尻郡渡名喜村1909
TEL 098-989-2990
備考 料金/1泊2食付き:(2名以上)各7,000円・(1名)9,000円 チェックイン・チェックアウト/11:00・9:00(送迎有り)
URL http://www.tonakijima.jp/enjoys/tomaru/index.html

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