来間島は、手付かずの自然が残る小さな島。長さ1,690mの来間大橋で宮古島と結ばれており、簡単に行き来することができる。視界に入ってくるのは圧倒的なエメラルドグリーンと青のグラデーションが美しい海。心にグッとくるサンセットは一見の価値がある。

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竜宮神が宿る、聖なる小島

絶景展望台で来間島の秘密を知る

「来間島には竜宮城がある」と聞いて、来間大橋を渡った。
橋を渡っていると、確かに島の中程に大きな建物が見える。
高い建物がない来間島で、その姿はひときわ目立っている。

そばに行って正体が分かった。そこは竜宮城のような展望台だったのだ。
3階まで上がると、目の前に絶景が広がっている。
宮古島との海峡が正面に、左に与那覇前浜、右に来間大橋。
その眺めは、言葉を失ってしまうほど。

しかし「なぜここに竜宮城?」と不思議に思う人もいるかもしれない。
実は来間島には竜宮伝説が残っていて、宮古版「浦島太郎」物語もあるそうだ。
ここは、そんな神秘が溢れる場所なのだ。

竜宮展望台のたもとに一枚の看板が立っていた。題名は「来間島憲法」。
来間島を美しく保つために住民が定めた憲法なのだそう。
「屋敷内の庭にブーゲンビリアの花を一本以上植える」
「屋敷内の庭にハイビスカスの花を一本以上植える」
など、細やかな規定が多岐にわたって定められている。
なるほど、来間島の美しさの秘密はここにもあったんだな。
 
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物語の中にある竜宮城のような建物がそびえ立っている
 
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宮古島との間にある海峡が一望に
 
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こちらが来間島を美しく保つ為に制定された来間島憲法
 

人々の命だった神秘的な井戸

今でこそ水道が整備され簡単に水を使うことができるが、
かつては来間島の水事情も他の離島同様に厳しいものだった。
なにせ山も川も無いのだから、唯一の水源は人々が住む集落から急な崖を降りた海沿いにある井戸だけ。
「来間ガー」と呼ばれるその井戸は、島の人々の生活を支える貴重な場所だったのだ。

漁港近くにある「来間ガー」は、
今でこそ車や道が整備されたが、かつては細い崖の小道を水瓶を抱えて一日何往復もしなければならなかった。その大変さは今では想像もつかないほどだったはず。

そんな貴重な井戸だから、水の使い方も厳しく決められている。
一番きれいな「一番ガー」は飲み水や食事のために。
二番目にある「二番ガー」は人々の身体を洗うために。
そして「三番ガー」は洗濯のために。
今でもそこには三つの井戸が並び、入り口にはその使い方を表した石碑も立っている。

その昔、豊富な水を湛えていたこの井戸に樫の木が生えており、
その木を切ってしまったところ、水が湧き出なくなった。
慌てた島民は、神様のお告げにより、その木を元の場所に戻したところ、再び水が湧き出したというのだ。

神様がくれた命の水を湛えた貴重な井戸。
そばに立っているだけで、神の不思議なパワーを感じてしまう。
 
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長年大切に使われてきた「一番ガー」は、今もきれいな水を湛えている
 

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