南大東島(みなみだいとうじま)は、沖縄県内では6番目に大きな島で、北大東島との距離は約8km。ニューギニア付近から約4800万年かけて3200km移動したこの島は、現在も年間約5cm沖縄本島の方向へ移動を続けている。

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偉大な自然のテーマパーク

迫力のクレーン乗船

南大東島・北大東島の2島の大きな特徴は、なんといっても周囲を隆起サンゴ礁でできた断崖絶壁に囲まれていること。
そのため、船から島に上陸することが極めて難しく、長い間未開の島だったという。

現在では港ができて上陸することができるようになったが、それでもその困難さは相変わらずだ。
島の外側はすぐに深海となっているので防波堤を作ることができず、船は安定して停泊できない。
那覇からの唯一の定期船である「だいとう」も、外海に面したわずかなスペースに横付けされる。
 
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しかし波が来ると危険なので、ぴったり着岸することはできない。
そのため、人や荷物はクレーンで吊り下げて乗せるのだ。
その乗船作業たるや、スリル満点。
足元には大きな船と海が広がり、さながら空中遊泳気分だ。
そのためこのクレーン乗船を体験する為にこの島に来る人もいるという。
空中遊泳気分を味わいたい人はぜひ「だいとう」で旅を!
 
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家族の絆が眠る洞窟

南大東島は隆起サンゴ礁の石灰岩でできている島だ。
そのため地下には多数の鍾乳洞が眠っているという。
そこで、その代表と言われる長さ375m、約1,000坪の星野洞を訪ねた。

洞内への扉を開けると、100%近いという湿った空気が身体を包む。
階段を一歩一歩下っていくと、目の前には広い空間が広がっていた。
そして、天井からは無数の鍾乳石が下がっている。
この小さな島に、これだけの規模の鍾乳洞があるということに驚いた。

ふと見ると、薄暗い洞窟の片隅に泡盛の瓶が数本置いてあることに気づいた。
実はこれ、島の親子の大切な風習なのだという。
というのも、この島には高校がないため、島の子どもたちは中学を卒業すると親元を離れ、島外の高校へと進学しなければならない。
そこで、卒業式が終わるとここに泡盛を置いて島を去っていくのだ。

この酒が開封されるのは、5年後の成人式のとき。
無事に島に帰ってきた子どもと親の乾杯に使われるという。
立派になった子どもと親が再会し、洞窟で熟成された究極の泡盛で乾杯。
その酒の味は、きっと他では味わえない美味しさに違いない。
 
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美しい鍾乳石の数々が浮かび上がる星野洞
 

トレジャーハンター気分が味わえる探検ツアー

「星野洞もいいが、もっと探検気分を味わえる洞窟があるよ」と聞き、地底湖探検ツアーに参加してみた。
案内してくれたのは、この島の自然に魅せられ移住した東和明(ひがしかずあき)さんだ。
 
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まずは東さんから、つなぎやヘルメット、手袋などの探検グッズをお借りする。
この洞窟には照明も階段もないので、しっかりと準備しなければならないのだ。
用意ができたら、東さんと一緒に、サトウキビ畑の真ん中にある洞窟へと潜入!
 
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いきなり真っ暗な洞窟にドキドキするが、東さんの指示で歩くので不安はない。
「島内にはたくさん洞窟があるので、参加者のスキルに合わせたコースを選ぶのだそう。
そのため、初心者でも上級者でも楽しめるのだ。

しばらくすると、いよいよ地底湖に到達!
懐中電灯の光の先には、エメラルドグリーンの水を静かに湛えた湖が広がっている。
その美しさは、地上の湖とは違って神秘的だ。
こんな本格的な洞窟探検や神秘的な光景を、自分の目で見ることができるとは思ってもいなかったので、感動もひとしおだ。

東さんによると、このような洞窟が島の地下にはたくさんあり、まだまだ全容がわからないものも多いという。
そのため、研究者や探検隊がこの島を訪れることも多いそうだ。
南大東島は、まさに大自然のトレジャーハンティングが体験できる場所だったのだ。
 
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エメラルドグリーンに光る地底湖を発見!

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