360度のパノラマ絶景ポイントへプチ登山

360度のパノラマ絶景ポイントへプチ登山 鳥の気持ちが味わえるかも

沖縄本島北部の港から、フェリーで行くことができる伊江島と伊是名島。どちらも小さな島ですが、そのどちらにも数十分で登れて島を一望できるスポットがあります。
鳥になった気分が味わえる、フォトジェニックな写真を撮りにプチ登山をしてみませんか?

伊是名島ー風の岩(龍の口)

伊是名島は、本島北部の運天港から1日2便のフェリーに乗って約1時間で渡ることが出来る小さな島。その南東部、森林公園のあたりにはリュウキュウマツの生い茂る小高い山々が連なります。中でも抜群の景色が見られるのが「風の岩」と言われる山の頂上付近に露出した
岩場です。

 

道らしい道はなく、草木をかき分けて登りましたが、低木が多くほぼ視界は開けていたため、10分ほどで登ることが出来ました。

風の岩は別名「龍の口」と呼ばれています。なるほど、横から見ると納得です
座ってしまえば安定しているので見た目ほど怖くはありませんが、安全柵などはありませんので登る際は十分にご注意ください。

 

龍の口の上にも登ってみました。まるで異世界に迷い込んだかのようなダイナミックな風景に、しばし言葉を忘れて見入ってしまいます。聞こえてくるのは、虫の声と風の音だけ。

この絶景を見ながら、島のパン屋さんで買ってきたパンをお昼にいただきました。シチュエーションも相まって最高に美味しい!

少々険しい道のりでしたが「伊是名島にはハブがいない」という安心感もあり、足元に気をつけて問題なく進んで行くことが出来ました。

 

実は、他にも絶景スポットが!

こちらは階段が整備されていました。松の木が生い茂り、なんだか沖縄ではないような不思議な光景ですが、こちらはリュウキュウマツという亜熱帯の気候に適した種で、沖縄本島でも城跡の周辺などで見ることが出来ます。
さあ、山頂からはどんな風景が見られるでしょうか。

スタート時は歩きやすい道ですが、途中足元が悪くなるので、靴は必ずスニーカーなど歩きやすいものを。またジーンズなど、肌を露出しない服装で行くことをおすすめします。10分ほどで登れる山ではありますが、水なども持参してしっかり水分補給を欠かさずに。 

山頂付近に突き出ていた岩に登ってみたら、ダイレクトに風を感じて鳥になった気分が味わえました。

正面に見える小さな山の麓に見えるのは、伊是名城跡に残る伊是名玉御殿。琉球王朝第二尚氏王統の始祖、尚円王の父母が眠る陵墓です。

沖縄は登山道が整備された山が少なく、多くの山はガイドなしで気軽に入ることは出来ません。しかし伊是名島は数十分のプチ登山で絶景に出会うことができるのです。とはいえ、その道のりはかなりワイルドなので油断は禁物。山の中では、MAPが正確に位置を示さないこともあるので、安全には十分気をつけながら登りましょう。

伊江島ー伊江島タッチュー(城山)

本部港から、フェリー約30分で行くことが出来る伊江島。平坦で小さな島ですが、その中心には海抜172mの小さな岩山があります。島の人からは「グスィク(城)」、島外の人からは、「伊江島タッチュー」と呼ばれるこの山は、島のシンボルとしてだけでなく、かつては近海を航行する船の目印として人々の拠り所でもありました。その山頂からの大パノラマは伊江島に行くなら必ず見て欲しい景色です。

登山道入り口までは、車で行くことが出来ます。伊江港の向かいにあるレンタカー店では、電気自動車を貸出しているので、島の空気を汚さず、静かに走ることが出来ます。少々急な坂道を登らなければいけないので、自転車や徒歩はおすすめできません。

入り口では伊江島のゆるキャラスズメの「たっちゅん」がお出迎え。約20分のプチ登山が始まります。ここで一枚写真を撮っておくと、後で見返した時に、山頂までの所要時間がすぐ分かるのでおすすめです。

登山口、といっても頂上まで階段が整備されています。高さが不規則で、雨の後は特に落ち葉などで足を滑らせやすいため、思ったよりハード!低山とはいえサンダルなどではなく、滑りにくいスニーカーやトレッキングシューズなどで登りましょう。

登山口から頂上までは、約20分。観光シーズン中はお年寄りやお子さんなど家族連れの登山者も多いため、すれ違いも困難!前後に人がいる状態で周りにペースを合わせて登るので更にハードです。きつくなってきたら階段と階段のつなぎの少し広くなっているスペースで、後ろの人に譲って少し休憩しましょう。早朝に登って、絶景をひとり占めするのもおすすめです。

山頂から隅々まで見える島の風景は圧巻。山頂は狭くごつごつの岩があるのみ。足場は不安定で、柵は一部にしかないので、写真を撮る際は気をつけて。ちなみに、タッチューとは「垂直上方に伸びている様」という意味で、ゆったりと裾野が広がるタイプの山ではないため、まるで空を飛んでいるような感覚。鳥の気分が味わえます。

平坦な畑の中に、ゆったりと伸びる道路がとても綺麗。伊江島には地下ダムが整備され、豊富な農業用水を確保できるため農業が盛んです。じーまーみー(ピーナツ)や葉たばこ、小麦など様々な農作物が豊かに育ちます。

曇り空でも、岩の上に立って空を見上げるとなんともドラマティック。

山頂には、力(ちから)タンナーパの伝説が記されています。タンナーパとは玉那覇さんのこと。沖縄ではポピュラーな名字です。
はるか昔、力持ちの大男タンナーパが、敵の襲撃から村民を守るために戦った際に踏ん張って出来た大きな足跡がこの岩のどこかに残っているとのこと。どこに足跡があるか、実際に行って探してみましょう。

行きは空ばかり見ていたため、帰りの下り階段に少しどきどきしてしまいます。こんなに急だったんですね!

階段は急で滑りやすいので、下りはより慎重にどうぞ。上りの人が来たら、積極的に譲りましょう。

タッチューは急勾配ですが、標高が低く登山道も整備されているため、お年寄りから子どもまで、かなり広い年齢層の方が登ります。そのため譲り合いがとても大切。また、冬場でもかなり汗をかくので、季節を問わず水は必ず持参してください。

朝からタッチュー登山はかなりハード。ぜーぜーと息を切らし何度も休憩しながら登りましたが、山頂付近に来ると苦しさがふっと和らぎ、その後は気持ちよく登れました。山頂に着いてパノラマの景色を見た時の爽快感はたまらないものでした。

登山口の付近には航海の安全や健康、豊作を祈願する御嶽(拝所)があり、島の人にとって信仰の対象にもなっている城山。聖域にお邪魔しているということを心の片隅におきながら、プチ登山をぜひ楽しんでください。きっと「苦しかったけど、登ってみてよかった」と思えるはずです。

ここでしか見られない風景を撮りに行こう

どちらもほんの数10分程のプチ登山でしたが、山頂に立って周囲を見渡した瞬間の爽快感は、写真でみるだけでは想像もつかない程のものでした。同じ離島でも、伊是名の風景と伊江島の風景は全く別物なので、ぜひどちらも行ってみてフォトジェニックな写真を撮ってみてはいかがでしょうか。

Information 基本情報

風の岩(龍の口)

住所 沖縄県島尻郡伊是名村伊是名
TEL (一社)いぜな島観光協会 0980-45-2435(平日のみ)
備考 スニーカーなど歩きやすい靴で 季節を問わず、飲み水は持参
URL https://www.izena-kanko.jp/

伊江島タッチュー(城山)

住所 沖縄県国頭郡伊江村東江上
TEL 0980-49-3519(伊江島観光協会)
備考 スニーカーなど歩きやすい靴で 季節を問わず、飲み水は持参
URL https://www.iejima.org/document/2015011000046/
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