「ぐっすりにーぶい滞在」で、竹富島の人々のゆったりとした1日を体験
「にーぶい」とは沖縄の方言で、「眠い」という意味。
豊かな眠りは、幸福感をもたらしてくれます。
あちこち観光するアクティブな旅もいいですが、日々の忙しい生活から解放されて、宿泊先でのんびり過ごし、軽く運動をして美味しいものを食べて眠る。そんな身体にやさしい旅もまたいいもの。
「よく食べ、よく動き、よく眠る」島の人達の生活に倣い、星のや竹富島では毎年秋に行われる3日間のにーぶいプログラムを今年も実施しています。呼吸法・睡眠法を見直して生活リズムを整え、豊かな眠りを体感してみませんか?
滞在したのは「星のや竹富島」
2012年に開業した「星のや竹富島」は、約2万坪の敷地に3区画に分かれて戸建ての客室が並ぶ滞在型リゾート。白砂が敷き詰められたすじ道の道幅から、石垣の素材や高さまで、伝統的な集落を忠実に踏襲しています。開業当初は植栽も小さく、赤瓦の漆喰も石垣も白砂の道も、眩しいほどの白が異質な存在感を醸し出していましたが、台風や雨風を受けて10年経った今ではすっかり島の風景に馴染み、もともとあった3つの集落に続いて「4つめの集落」と呼ばれるまでになったのだそう。
客室は沖縄を象徴とする琉球赤瓦。赤瓦漆喰が目を惹く屋根の上のシーサーは、すべて少しずつ違っています。どのシーサーが好きかお散歩しながら探すのもおもしろいかもしれません。
外から見ると古典的な造りに見えますが、中はフローリングで現代風。リビングとバスルームが一続きになっている斬新なつくりで風が吹き抜けて行きます。奥にはシャワールームもあり、ゆったりと余白を取ったバスルームの広さに入浴タイムが楽しみになります。ソファからの風景がまるで絵画のよう。ちょうど良い高さの石垣と植裁が目隠しになっていて、外を歩く人の視線も気になりません。これなら窓を開け放ってのお昼寝も心ゆくまで楽しめますね。2万坪の敷地内を散策するのも楽しいものですが、荷物があったり移動が大変な時は、スタッフの方にお願いしてカートで移動することも可能です。
ゆんたくラウンジでは旅の計画を立てたり、ドリンクもあるのでちょっとした休憩にぴったり。
ラウンジの外観に広がるプールサイドにでて、のんびり過ごしていたら時間を忘れてしまいそう。
にーぶいアフタヌーンティ
沖縄の秋は、安眠をもたらす「にーぶい草」と呼ばれる「クワンソウ」の季節。目の前の命草畑(ぬちぐすいばたけ)からハーブを摘み取り、クワンソウの花とともにハーブティーにしていただきます。ブランマンジェやシュークリーム、コンフィチュールなどクワンソウが織り込まれたお菓子と、車海老など島の特産品が使われたオープンサンド。クワンソウは加熱しても色があまり変わらず彩りがとても綺麗。クセのない味なのでお茶やお菓子、お料理にと色々なところに活用されていました。クワンソウ効果で、身体の中から心地よい眠りを誘います。
竹富島では、クワンソウなどのハーブ類を「命草(ぬちぐさ)」と呼び、病院がなかった時代から体調維持に活用してきました。星のやでは、伝統的に竹富島で使われてきた命草54種類のうち、43種類を栽培しています。
スパトリートメントで極上リラックス
スパの施設は、宿泊エリアから少し離れた見晴台の近く、木々に覆われた静かな場所にありました。トリートメントにはジェルを使用します。オイルでなくジェルなのは、島の環境に少しでも影響を与えないため。さらに芳香用としてジャスミン系「ロマンス」、シークヮーサー系「リフレッシュ」、月桃系「リラックス」の3種類の香りからその日の気分で選んだブレンドオイルをトリートメント台の下に置き、香りを楽しむことができます。
カウンセリングの後、足浴で身体を温めたらベッドに横たわり、ゆっくり深呼吸。静かにトリートメントが始まります。セラピストの方のささやくような声と手の平の温かさが心地よく、「リフレッシュ」のさっぱりとしたハーブの香りに癒やされて気がつけば眠りに誘われていました。
夕食は、クワンソウのお出汁でいただく「にーぶい鍋」
夕食はお部屋にて提供されるため、のんびりお食事が楽しめます。お鍋に浮かぶのは、アフタヌーンティでも登場したクワンソウ。しゃぶしゃぶのお肉やお野菜と絡めて一緒にどうぞ。シャキシャキのお野菜はどれも風味がしっかりしていて存在感抜群。お肉との相性がとても良く、たっぷりいただきました。
朝と晩、それぞれの深呼吸
眠る前の「てぃんぬ深呼吸」は、プールサイド行います。「てぃんぬ」とは、「天の」という意味。僅かな灯りの中で空に手を掲げ、4秒息を吸い、4秒息を止め、8秒かけて吐くことを繰り返していくうちに血中酸素濃度が整って呼吸が楽になり、心地よい眠りへと繋がるのです。
その夜は、ぐっすり眠りにつくことができ、朝もスッキリ目覚めることができました。
朝は「よんなー深呼吸」で身体を目覚めさせることからスタートさせます。まだ薄暗いうちからビーチに向かい、日の出を見ながら深呼吸。朝食前に朝の光を浴びて深呼吸をしながらストレッチをすることで身体の隅々まで酸素がいきわたり、すっきりと目覚めさせてくれます。
朝食前に力強く身体を動かす「島風パワーウォーク」
車で星のや竹富島の敷地外へ移動し、朝の赤瓦集落をウォーキング。
体幹を意識して足の付け根から大きく脚を振り出し、普段の歩く速さの1.5倍のスピードで歩きます。鼻から吸って、口から吐く。深呼吸を繰り返すうちに、身体がポカポカと温まりお腹が空いてきました。
朝食、昼食はダイニングでしっかりと。
ダイニングの床は琉球石灰岩が使われ、テーブルはサンゴ礁が隆起して出来た竹富島では貴重な土をイメージ。ペンダントライトは竹富発祥のミンサー柄をモチーフにしています。テーブルは間隔がかなり広くとられているので窓の外の景色を見ながらゆったりと食事が出来ます。朝食は1日の活力になります。島の食材をふんだんに盛り込んだ、ボリューム満点の朝食をゆっくり時間をかけていただきます。こちらは車海老とミーバイのブイヤベースと命草のニース風サラダ。竹富島と気候が似ている南フランスの漁師料理を竹富風にアレンジしています。魚介の旨味がたっぷりとスープに溶け出していて幸せな朝食でした。
ランチも彩りが美しいカレーやもずくをたっぷり使った冷やしそばなど、軽いものからしっかり系まで。午後の予定に合わせてチョイスしましょう。
「眠り」をテーマにした、とびきり贅沢な島時間
「星のや」という非日常空間でのぐっすりにーぶい滞在は、自然に身を委ねて自分の心と身体に向き合う、これまでにないスタイルの旅になりました。客室にテレビはなく、夜は自然と早い時間に自然と眠りについてしまいました。翌日、なんだか名残惜しくて出発前に散歩し、施設全体が見渡せる見晴台に登りました。この滞在でスタッフの方から強く感じられた島に対するリスペクトは、リゾートと島民の暮らしの境界線をなくしているようで、島内のどこまでが星のやなのか分からなくなるほど。
忙しい日常から解き放たれることで、「心身のリフレッシュ」に繋がります。
より健康で長生きするためにも、いつもと違う環境で少し贅沢な休息の時間は必要ですね。
スケジュール例
<1日目> | 14:00 チェックイン 15:00 スパトリートメント 18:00 島のにーぶい鍋 21:15てぃんぬ深呼吸 |
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<2日目> | 06:30 よんなー深呼吸 07:00 島風パワーウォーク 09:00 朝食(別料金) 13:00 ハーブ収穫 14:00 にーぶい アフタヌーンティー 15:00 チェアモックで寛ぐ 18:00 夕食(別料金) 21:15 てぃんぬ深呼吸 |
<3日目> | 06:30 よんなー深呼吸 08:00 朝食(別料金) 10:00 チェアモックで寛ぐ 12:00 チェックアウト |
概要 | 「ぐっすりにーぶい滞在」 ■期間:2022年9月1日~11月30日 ■料金:1名 55,660円(税・サービス料込、宿泊料別) ■含まれるもの:島のにーぶい鍋、にーぶいアフタヌーンティー、ハーブ収穫、島風パワーウォーク、 よんなー深呼吸、てぃんぬ深呼吸、スパトリートメント、チェアモックレンタル ■定員:1日1名 ■予約:公式サイト(https://hoshinoya.com/taketomijima/)にて14日前まで受付 |
Information 基本情報
星のや竹富島
住所 | 沖縄県八重山郡竹富町竹富 |
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TEL | 050-3134-8091(予約に関する質問等) |
備考 | 南の島石垣空港から、ユーグレナ離島ターミナルまで直行バスで約30分。 離島ターミナルから、竹富島までは高速船で約15分。 島の環境を守るためレンタカーはありませんが、船の時間に合わせて港には送迎車が来るのでご安心ください。 |
URL | https://hoshinoya.com/ |