黒潮洗う最西端の孤島

どこをとっても深く青い海

与那国島に着いていきなり「海の色が違う!」と感じた。
これは天気のせいだけじゃない。島のどこから海を見ても、そこに広がる海は、
深くて、明るく、澄みきった、青。
「紺碧」でもない、「群青」でもない。明るさの中に深さも感じさせる青。
「コバルトブルー」と言うのだろうか? それとも「瑠璃色」とでも言うのだろうか?

これは与那国島の海の透明度が日本でもトップクラスであることや、
水深が深いことなども関係しているという。

理由はさておき、とにかくどこまでも続く与那国島の海の青。
この独特の青さを「ヨナグニブルー」と呼ぶ人もいるらしい。
 
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立神岩をのぞむ海岸にて
 
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名もない海岸にて
 

「奇跡の植物」で美しく健康になる

昔から与那国島の人々の健康をささえてきたのが「長命草」。
和名をボタンボウフウといい、「奇跡の植物」とも呼ばれるこの植物は、
ビタミンやミネラルなどが豊富で、抗酸化作用も強いという。

与那国島には昔から当たり前に自生していたが、
「この植物を島おこしに!」と立ち上がったのが島の若者たち。
以来、そばやお菓子、お茶、のど飴、ドリンクなど、
様々なものに長命草が使われるようになった。
さらに2008年に大手化粧品会社が、与那国島の長命草を使った製品を発売して、
その名はすっかり全国区に。

さっそく長命草のサーターアンダギーをパクリとひとくち食べてみる。
ほんのり葉っぱの香りがただよう。
うん、なんだかカラダが健康になった気分だ。
 
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長命草のサーターアンダギー
 
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長命草のロールケーキ
 

日本で一番最後に沈む夕陽

与那国島は日本で最も西にある島。
その島で最も西にある岬が西崎(いりざき)。
だから、そこで見られるのは日本で最も最後に沈む夕陽。

このときの日の入り時刻は、北海道の根室が16時00分。
しかし与那国島の日の入り時刻は18時03分。なんと2時間3分も遅いのだ。
根室ならもう真っ暗なころに夕陽が見られるなんて、
なんだか少し得した気分。

西崎の高台で夕陽を待つ。
今日はここにいる人たちが、日本で最後に夕陽を楽しむ人たちだ。
18時前になって夕陽が水平線近くにある雲に飲み込まれ始める。
名残惜しいがこれで夕陽ともお別れ。
ひと筋の光を残して、ゆっくりと太陽が沈んだ。
 
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